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2021.09.24
【症例】MTAセメントによる側枝および歯根吸収を有する歯の根尖性歯周炎の治療
治療概要
治療内容 | MTAセメントを使用した根管治療 |
---|---|
期間 | 1ヶ月 |
治療回数 | 3回 |
費用 | 71,500円(税込) |
治療前の状態・主訴
患者様は来院時、無症状でしたが「歯根吸収」を発症し、そのまま経過していました。
診療時に歯科医師が気付き、発覚しました。歯の神経(歯髄)は失活し、根尖性歯周炎(※)を発症していること、また歯根吸収は進行性のケースもあるため、早期の治療が必要であることを説明しました。
※歯根の周囲の組織(根尖歯周組織)に細菌の感染が広がり、歯根の尖端に炎症が起きて膿が溜まった状態。
治療詳細
歯の神経の治療(根管治療)を開始したところ、歯の神経組織は完全に壊死していたことが確認されました。歯根吸収部および側枝(枝のように細かく広がった神経)に対して、特殊な器具や治療方法を用いて感染部分の除去を行いました。排膿や出血なども認められないため、除去した箇所へ、MTAセメントと、可塑性(※)の高い加熱軟化ガッタパーチャを詰めて根管充填を行いました。
(※)物体に力を加えて変形させたときに、力を取り除いても変形した状態がそのまま保たれる性質
●MTAセメント:硬化性の歯科用セメント(人体に馴染みやすく、生体親和性が良い)。
●ガッタパーチャ:熱帯地域の樹木から採れる、ゴム状の樹脂。
治療後の様子
歯の神経の治療(根管治療)の処置中、また術後に痛みなどはなく、術後3ヶ月の時点で、レントゲン写真にて根尖病変(歯の根の先端部分の病気)の縮小が認められ、良好な予後が確認できました。
主な副作用・リスク
・歯根吸収の部位や進行度によっては歯の保存そのものが難しいことがあります。
・MTAの保険適用外での使用となるため、自由診療になります。
・治癒不全の場合、外科的歯内療法を適用します(自由診療)。
・術中や術後に疼いたり、強い痛みを感じたりするケースが稀にあります。
・術後に被せ物の治療が必要となることがあります。
渋谷マロン歯科Tokyoでは、難症例と言われる歯根吸収や側枝が存在するケースでも、適切な根管治療で治癒を図れる可能性があります
以前までの治療方法では、歯根吸収が存在するケースは抜歯や経過観察が妥当とも言われ、いまだにそのような認識も残っています。しかし歯根吸収の原因や実態を、マイクロスコープやCTを活用して詳細に把握することで、今回の症例のように歯の保存ができることも多くあります。
歯の神経の治療(根管治療)を専門的に学んだ歯科医師であれば、そうした知識や背景、治療設備などを有することで、今回の症例のような治療を適切に行うことができます。
自分自身の歯を残し、その歯で噛めるということは生活の質を維持する上で、とても大きなポイントになります。
渋谷マロン歯科Tokyoでは、さまざまなケースに対応できるよう、患者様に治療の選択肢をご提示しております。歯の神経の治療(根管治療)に関してもメリット、デメリットをしっかりとご説明し、患者様にご理解いただいてから治療を行っております。
歯やお口周りに、お困りの症状や気になることがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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