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2025.01.21
親知らずは抜歯した方が良い?痛みや腫れとリスク、治療の流れを解説
こんにちは、渋谷マロン歯科Tokyoです。
皆さんは、親知らずを抜歯しましたか?抜歯した方、特に痛みなどの症状がなく生えたままの方、痛みや腫れなど違和感がありお悩みの方…さまざまだと思います。
親知らずは、症状が出ている方はもちろん、出ていなくても放置していると将来的にトラブルが起こるケースもあります。今回は、親知らずを抜歯したほうがいいケース、抜歯した場合・しない場合のメリットやリスク、抜歯治療と抜歯後のケアなどについて詳しく紹介します。
そもそも「親知らず」とは?
親知らずは、正式には「第三大臼歯」と呼ばれ、前歯から数えて8番目、口腔内の一番奥に上下左右の合計4本生えます。通常、永久歯は15歳頃までに生えますが、親知らずはおよそ17歳から25歳の間、親も知らぬ間に生えるため「親知らず」と呼ばれています。
誰もが4本すべて生えるわけではなく、先天的に親知らずがない方や、親知らずが生えるスペースがないため一部あるいは全部が歯茎にかぶった状態で生えている方もいます。
よく「昔の人は硬いものをよく食べていたから、親知らずが問題なく生えていた」「現代人は柔らかいものばかり食べるから、顎が発達せず親知らずがまっすぐ生えない」と言われます。しかしこれは、現代になって急に進んだものではありません。なんと後期旧石器時代のクロマニヨン人や、弥生時代の人々にも、親知らずが生えなかったり、歯茎に埋もれたり横向きに生えたりする現象が少なくなかったそうです。
むしろ、現代人はすべての親知らずが生える頻度が増えており、親知らずが先天的にないケースは減ったという調査結果もあります。
親知らずは抜歯した方が良い?
親知らずは誰でも抜歯した方が良い、とは言えません。正しい位置に問題なく生えている場合や、矯正治療で正しい位置に動かせる場合は、むやみに抜かず残すのが良いでしょう。また、手前の歯がなかったりする場合は、親知らずを土台としてブリッジや入れ歯を装着できるため残した方が良いというケースもあります。
ただ、親知らずやその手前の歯が、虫歯や歯周病などのトラブルを起こしている場合は、抜歯を検討した方が良いでしょう。歯ブラシも治療器具も届きにくく、治したとしても再発のリスクが高いためです。
また、親知らずが斜めや横向き、逆さに生えていると、そのまま隣の歯を吸収(歯の根を溶かすように侵食)する恐れや、その他悪い影響を及ぼす可能性があるため、抜歯をおすすめします。
親知らずの部分の歯茎が炎症を起こして、腫れや痛みが現れている(歯冠歯周炎)場合も同様です。ただし、親知らずによる歯の吸収が進んでいる場合は、むやみに抜くと隣の歯の状態が悪化するため、慎重な診査・治療が必要です。
その他、噛み合う歯がない場合(上の親知らずは生えているけれど、下の親知らずは生えていない等)も抜歯を要検討です。現状、特に症状がなくても、将来的なトラブルを回避するため、予防的な抜歯を推奨するケースは少なくありません。
親知らずを抜歯しない場合のメリットとリスク
メリット
・正しい位置に健康な状態で生えている親知らずであれば、残すことで、噛む力と自然な歯列を維持できます。
・当然ですが抜歯をしないので、手術の痛みや出血、腫れなどは避けられます。
リスク
・親知らずは奥にあるため、歯磨きでは汚れを落としにくく、細菌が付着しやすいため、虫歯や歯周病を発症するリスクが高まります。
・歯茎に埋もれたり、斜めや横向きに生えている親知らずは、放置すると周りの歯を押し出したり、歯の根を吸収したりする恐れがあります。症状が進むほど治療も困難になります。
親知らずを抜歯した場合のメリットとリスク
メリット
・虫歯や歯周病、歯並びや噛み合わせの乱れなど、さまざまな問題を予防できます。親知らずに限らず、手前やその他の歯の健康を守ることもできます。
・親知らずが原因の痛みや炎症がある場合は、抜歯することで口内環境が改善されます。
リスク
・親知らずの状態にもよりますが、抜歯後、数日間は痛みや腫れが起こります。また、一時的に口が開きにくくなったり、食べ物が飲み込みにくくなったりします。状態に応じて、痛み止めなどの薬を処方します。
・親知らずの近くには神経が走っているため、抜歯の治療内容によっては稀に神経に影響が出る場合があります。また、上の親知らずを抜歯した場合、歯の状態次第では鼻腔につながる(交通する)ケースもあります。いずれも早期の対応が重要です。
・抜歯後の傷口や、露出した骨が細菌感染を起こす(ドライソケット)場合があります。痛みや腫れを伴いますが、正しいケアで改善できます。
親知らずの抜歯の手順
親知らずの抜歯は、状況によってシンプルな処置から外科手術まで、さまざまです。一般的な手順を紹介します。
■レントゲン撮影で状態を確認
親知らずの位置や形状を確認するため、レントゲン撮影を行います。
■麻酔で痛みをおさえる
痛みを最小限にするため、局所麻酔を行います。場合によっては笑気麻酔(リラックスした状態にする麻酔)や全身麻酔を使用することもあります。
■抜歯
まっすぐ生えている親知らずは、そのまま抜きます。斜めに生えたり埋まったりしている親知らずは、歯茎を切開したり歯を分割したりして取り出します。
■清掃、傷口の縫合
歯の根の跡に残った汚れを取り除いて綺麗にし、傷口を縫って小さくします。このとき、止血用スポンジを入れる場合もあります。その後、ガーゼを噛んで止血します。
親知らずの抜歯後のケア
親知らずの抜歯後は、正しいケアが非常に重要です。
■薬の服用、翌日に消毒
抜歯後には抗生物質と鎮痛剤を処方します。痛みが不安な方は、麻酔が切れる前に鎮静剤を服用することをお勧めします。抜歯の翌日には出血や感染の有無を確認し、消毒を行います。
■1週間後に抜糸
抜歯から1週間ほどで傷口が塞がってくるため、抜糸します。その後、1ヶ月弱で傷口が完全に塞がり、3ヶ月〜半年ほどで骨が回復します(個人差があります)。
■抜歯後の注意点
硬い食べ物や熱い飲み物の摂取は避け、柔らかい食事を摂るようにしてください。また、強いうがいも控え、歯磨きは傷口を避けながら丁寧に行いましょう。
親知らずが気になる方は、痛みなど症状がなくても歯科医院へ
親知らずは痛みなどの症状がなくても、生え方が良くないまま放置すると、後々トラブルを起こしたり、いざ抜歯するときに治療が大変になったりします。抜歯に不安を感じる方も多いと思いますが、事前にしっかりと状態を把握することで、安心して治療に臨むことができます。
渋谷マロン歯科Tokyoには、口腔外科を専門とする歯科医師がおります。親知らずを抜歯した方が良いか、残した方が良いか、抜歯する際の方法・リスクなど、しっかり調べた上で丁寧にご説明いたします。
他院で「うちでは治療できない」と断られた方も、当院なら治療可能な場合があります。そのような方も、親知らずが気になりながら確認を先延ばしにしてしまっている方も、どうぞお気軽にご相談ください。
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