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2024.12.19
歯ぎしりの原因と治療法~歯に負担をかけないために~
歯ぎしりとは?日常に潜む無意識の習慣
歯ぎしり(専門的には「ブラキシズム」)とは、無意識に歯をすり合わせたり強く噛み締めたりすることを指します。特に夜間に起こることが多く、家族などが異質な音で歯ぎしりをしているのが分かることがありますが、本人には気づきにくいのが特徴です。
歯ぎしりを長期間放置すると、歯や顎関節、さらには全身に悪影響を及ぼす可能性があります。
歯ぎしりには以下の種類があります
• グラインディング(すり合わせ):上下の歯を横方向に擦り合わせるタイプ
一般的に「歯ぎしり」というとこのタイプを指すことが多いです。
• クレンチング(噛み締め):上下の歯を強く噛み締めるタイプ
強いストレスや緊張感があると、無意識に歯を食いしばってしまう方もおられます。
• タッピング(打ち鳴らし):上下の歯を繰り返し打ち鳴らすタイプ
上下の歯をカチカチと合わせることで、音が鳴るのが特徴です。寒さで震えている時に似た状態で、歯を小刻みに嚙みならします。
歯ぎしりが起こる頻度や強さには個人差がありますが、どのタイプも歯や顎に大きな負担をかける可能性があることは同じです。
歯ぎしりの主な原因。いったいなぜ起こる?
歯ぎしりの原因は一つではなく、複数の要因が絡み合っている場合がほとんどです。以下で、主な原因とその背景の例をあげてみます。
1. ストレスと心の影響
ストレスは歯ぎしりの最大の原因とされています。日中のストレスが睡眠中に解消されず、歯ぎしりとして現れることがあります。
- • 仕事のプレッシャー
- • 人間関係の悩み
- • 睡眠不足による精神的負担
2. 噛み合わせや歯並びの問題
不適切な噛み合わせや歯並びは、歯ぎしりを引き起こす物理的な要因になる場合があります。特に以下の場合、歯ぎしりのリスクが高まります。
- • 歯が欠損している(抜けている)箇所がある
- • 歯列が乱れている
- • 噛み合わせが不均等
3. 生活習慣の影響
アルコールやカフェイン、喫煙などの習慣は、歯ぎしりを悪化させる要因になると言われています。これらは睡眠の質を低下させることがあり、歯ぎしりを引き起こしやすくします。
4. 遺伝的要素
家族に歯ぎしりの症状がある場合、その影響を受けやすいことが研究で示されています。
歯ぎしりが引き起こすリスク:見逃せない歯と体への影響
歯や歯ぐきへのダメージ
• 摩耗と知覚過敏:歯ぎしりにより歯の表面のエナメル質が削れてしまい、冷たいものや熱いものがしみることがあります。
• 歯のひび割れや欠け:歯ぎしりにより歯に強い力が加わることで、歯が割れるリスクが高まります。歯ぎしりの力は、体重の2~5倍と言われています。
セラミックなど自費の高価な詰め物被せ物をしている方も、歯ぎしりには十分ご注意されることをおすすめします。
顎関節症のリスク
歯ぎしりが続くと、顎の関節(顎関節)に負担がかかり、顎関節症を引き起こすことがあります。下記が顎関節症のよくある症状です。
- • 顎が痛む
- • 口を開閉する際に異音がする
- • 頭痛や耳鳴りを伴うことも
筋肉の疲労と全身への影響
咬筋(噛む筋肉)の緊張による頭痛や首の痛みが起こったり、肩こりや背中の張りが生じたりするなど、全身の不調につながることもあります。
世代別にみる歯ぎしりのリスクと注意点
歯ぎしりは、世代によって影響の出方や注意すべきポイントにも特徴があります。それぞれの世代に合わせたリスクと対策を見ていきましょう。
子ども(乳幼児~10代)
リスク
• 成長期の歯ぎしりは、顎や歯に負担がかかり、歯並びや噛み合わせに影響を与える可能性があります。
• 不安や緊張、生活リズムの乱れが原因で歯ぎしりをしてしまう場合が多いです。
注意すること
• 子どもの歯ぎしりは一時的な場合が多いですが、歯並びの乱れや顎の痛みが見られる場合は歯科医師に相談しましょう。
• 寝る前にリラックスできる習慣をつける(絵本を読む、音楽を聴くなど)。
働き盛りの世代(20代~50代)
リスク
• ストレスや仕事のプレッシャーが原因で歯ぎしりが発生しやすく、歯や顎、肩こりの原因になることがあります。
• カフェインやアルコールの摂取量が多いと歯ぎしりが悪化することがあります。
注意すること
• ストレス管理が大切です。適度な運動やリラクゼーションを取り入れることもおすすめです。
• ナイトガードを使用することで、歯へのダメージを最小限に抑えることができます。歯科医院で自分に合ったナイトガードマウスピースを作成してもらいましょう。
• 歯科医院での定期検診を通じて、歯ぎしりの早期発見と対策を行いましょう。
高齢者(60代以上)
リスク
• 加齢によって歯や歯周組織が弱くなっているところに、歯ぎしりをしてしまうことで、さらに大きなダメージを与えてしまう可能性があります。
• 入れ歯やインプラントを使用している場合、適切な噛み合わせが維持できないと歯ぎしりによる悪影響が様々な形で出現することがあります。
注意すること
• 入れ歯やインプラントの調整を定期的に行い、適切な噛み合わせを保つことが重要です。
• 歯周病のリスクが高まるため、歯ぎしりによる摩耗が歯周組織に悪影響を与えないよう、定期的な歯科受診を心がけましょう。
• 睡眠時無呼吸症候群が関係する場合もあるため、歯科医師と相談して適切な治療を受けることが大切です。
歯ぎしりの治療法_歯と体を守るためにできること
歯ぎしりの治療には、原因に応じた多角的なアプローチが必要です。
1. ナイトガード(マウスピース)の使用
• 専用のナイトガードを装着することで、歯への直接的なダメージを防ぎます。
• 渋谷マロン歯科Tokyoでは、患者様一人ひとりの噛み合わせに合わせたオーダーメイドのナイトガードをご提供しています。
2. 噛み合わせの調整
• 歯科医師による歯の高さや位置の調整を行い、噛み合わせを最適化します。
• 必要に応じて補綴治療(被せ物や入れ歯)で、噛み合わせを調整することも提案します。
3. ストレスマネジメント
• 日常生活でストレスを軽減する方法を取り入れましょう。以下は事例です。
o リラクゼーション(ヨガや瞑想など)を心がける
o 軽い運動や散歩などを積極的に行う
o 趣味の時間をもつ
o 仲の良い人と会話をする時間を大切にする
4. 生活習慣の改善
アルコールやカフェインの摂取を控えて、質の良い睡眠の環境を整える(静かで暗い部屋、快適な寝具の使用)。
お酒やたばこを控える。
歯ぎしりを予防するためにできること
定期検診の重要性
歯科医院での定期的な検診とクリーニングを通じて、歯ぎしりや食いしばりを早期に発見し、対応できます。
日常生活での注意点
• ガムを過剰に噛んだり、固すぎるものを噛み過ぎない(咬筋への負担を避ける)
• 強く噛み締めていると感じたら、意識的に力を抜く
家族や周囲からのサポート
睡眠中の歯ぎしり音を指摘してもらうことで、症状に早く気づくことができます。
歯ぎしりに気づいたら早めの対策を
歯ぎしりは放置すると、歯や顎、全身に大きな負担をかける可能性があります。渋谷マロン歯科Tokyoでは、歯ぎしりから起こる様々な症状に対する治療、マウスピース型ナイトガードの作成などが可能です。
歯ぎしりをしているかもと感じたり、少しでも気になる症状があれば、お早めにご相談ください。
こちらのページもご覧ください。